人と糸に魔法をかける、オープンマインドなアクセサリー作家
No.002
マエダ サキ/buchi
アクセサリー作家
ちょっと変わったインタビュー。
毎回、違う誰かになりすまして、作家さんにアレコレ聞いてみます。
今日は女子高生。世間で言う「JK」。
勉強って、何の役に立つんだろう。
進路って、どうやって決めればいいんだろう。
うーん、分かんない。。。
学校帰りだけど、とりあえず、ショッピングにでもいってリフレッシュしよっと!
JK:
あそこのショップで、なんかやってる。。。
お姉さん、何やってるんですか?
マエダ:
ピアスを手づくりでつくってるところです。
あれ、もう学校終わったんですか?
JK:
今日で期末テスト終わったんです。
午後から休み!!!
めっちゃいっぱい色があるんですね?
マエダ:
そうだね、50種類くらいかな。
こういうの興味あるんですか?
楽しいこと、好きなことを追求する。
JK:
興味あるか、わかんないです~。
でも楽しそう!
マエダ:
すっごく楽しいよ。
もともと、お裁縫したり、刺繍したり、ものづくりが好きやから、好きなことを仕事にしてる感じやね。
でも、楽しさを持続するには、研究が必要なんですよ。
同じことばっかりしてたら自分も、使い手さんも飽きちゃうし、つまんなくなるの。
常に、新しい楽しさを追求することで、好きが持続する感じかな。
私の創作は自分の特徴探し。人と違うことを探す行為。
JK:
ふーん。
お姉さんのつくるピアスは、どんな風に新しいんですか?
マエダ:
刺繍にハマってた時に、いっぱい刺繍糸の残りを集めてたんよ。
その糸で何かできないかなぁって、ずーっと考えてて、
「そうだ!どこにもないピアスをつくろう!」って、思い立ったの。
私の、ちょっとあまのじゃくな性格も関係してるけど、とにかく、どこにもない新しいものをつくることに決めたんだけど、そこからが大変。
刺繍糸の素材感を大切にしながら、小さくて、丸っこくて、淡くてかわいい色で・・・
大げさじゃなく、本当に研究。
真珠くらいの大きさに丸く固める試行錯誤を毎晩ずーっと。
「この方法だぁー!」って見つけたときは嬉しかった。
完成した満足感はもちろんあるけど、これでやっと自分のオリジナリティを表現できるという喜びが湧いてきたんよ。
JK:
すごーい!
どうやって固めてるの?
マエダ:
企業秘密でーす。
モノを売るのが不得意。コミュニケーションは好き。
JK:
お姉さんって、すっごくしゃべりやすい方ですね。
マエダ:
そう?
確かに、誰とでもおしゃべりすることは好きかなぁ。
田舎育ちやからかな。
三重県の、湯の山温泉っていうところの近くが実家で、自然がいっぱい。
近所の人はみんな仲良しやし、よくしゃべる!
でも、こう見えて、自分の作品をプッシュすることは苦手なんよ。
マルシェなんかの売場で、作品が気になってる方がいたら、そっと特徴をお伝えする感じ。
世間話は、大声なんだけど。
喜んでもらえるという社会との接点。
JK:
私、進路で迷ってるんです。
お姉さんみたいなお仕事、憧れるな~。
マエダ:
褒めても、何もあげないよー。
私は、子どもを産んでから、本格的にこの活動をはじめたんよ。
やっぱり妊娠中や育児中は、社会との接点がなくて。
でも、活動を開始して、つくった作品をたくさんの人に見ていただけると、ものづくりが好きだった頃の情熱が再燃。
どんどん、どんどん楽しくなったし、もっともっと創作したくなった!
喜んでもらえる使い手さんがいるというのは最高のモチベーションね。
まだ世の中にないものをつくるという楽しさの虜に。
JK:
なんだか、勇気が湧いてきました。
もっと、人生のアドバイスをもらえませんか?
マエダ:
うーん、そう言われるとむずしいなぁ。
みんなに共通して言えることじゃないかもしれないけど、
私の場合は、さっき言ったことで、まだ世の中にないものを創作して、いろんな人に喜んでもらう。これが最高の楽しさなんよ。
たいしたことは言えないけど、がんばってね~!
JK:
私、ファッションとか、何かをつくる道にすすみます!
事実に基づく、ちょっとアレンジしたストーリー。
インタビュアーのJKのキャラクターは少しデフォルメされていますが、実在の高校生(当時)です。
この女子高生はマエダさんに影響を受けて、服飾の専門学校を経て、現在、ファッションデザイン業界で奮闘中。
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プロフィール
マエダ サキ/buchi
1987年生まれ。三重生まれ、愛知在住。
しろいご飯と、ソフトクリームが好きです。
「糸に魔法を」をコンセプトに、独自の技法で刺繍糸を固めたアクセサリーを制作しています。
糸の繊細で優しい雰囲気を大切に/刺繍糸のカラーバリエーションを活かした色遊びがテーマ。
他には無い素材感と、無数の色の組み合わせをお楽しみ下さい。
「日常にちょっぴり彩りを添えられますように。」
といった想いを込めながら一つ一つ丁寧な手仕事を心がけています。
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