織り職人さんとの対話
No.111 ススマル手帳
/ お伝えする人:まるも /
思いを伝える、想いを重ねる。
こんばんは。まるもです。
今週は、先週行ってきた
織り職人さんの続きです。
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作家さんと職人さんとの
打ち合わせが終わって
少しだけ職人さんに
お話を伺わせて頂きました。
古くから先染め*織物の産地である
この地で先代が開いて
もう自分で5代目であると仰った職人さん。
工場にあった自動織機は、15台余り。
稼働していない織機も
ありましたが全ての織機を
ひとりで見られていました。
もちろん、自動、なので
10台余となると糸の交換だけでも
かなりの労力なわけで。
朝7時から夕方まで
ずっとこの工場で過ごされている、とのこと。
大変な仕事をされているな、と思いました。
もう歳だから、と仕切りに
言ってましたが週末は
手作りマルシェにも出店されているとか。
いやはや、元気です!
そのマルシェでは
売り上げよりも新しい出会いや
新しく製作する生地のヒントを見つけに行くんや、と。
そうそう、作家さんだけでなく
作り手ではない私にも生地のこと、糸のこと
熱心に話してくださったのがとても印象的でした。
お話を伺っている間も
糸の補充にあっちへこっちへ
走られているので、あまり長居しては悪いな、と
思ったんですが、逆に
伝えたい思いがまだまだあったようで、
結局1時間ほど話をさせて頂きました。
「もっと好きになれるんやな、。」
帰り際に、作家さんがぼそっと呟かれました。
はい、と相槌を打ちましたが
真相がわからなかったので
お聞きすると、ここ最近少し製作に対する、
迷いがあったみたいです。
売り上げのこと、従業員のこと、
取り引き先のこと、いろんなことを
考えているうちに一体、
自分のやりたい方向性は?と
疑問があったみたいです。
「好き、、好きが無いと何も始まらんよな!!」
「なんか、今日行ってスッキリしたわ!!」
自分に言い聞かす様に話す作家さんの
横顔を見ると、なんだかとっても
幸せな気持ちになりました。
作家さんがいて僕たちがいる。
お客さんがいて僕たちがいる。
そして、職人さんがいて僕たちがいる。
またひとつ
ありがとう、を言いたい方が出来ました。
それでは。
まるも
*先染め
糸を染めてから織るので
出来上がりを染めたものよりも価値がある
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